2024年12月29日日曜日

読解問題は、選択肢を正しく読み取ることが得点アップにつながります

 今年最後の記事は読解問題についてです。中3~高3の生徒さん数人に指導した経験をもとに、わたしなりに重要だと思うことをまとめておきたいので長文になります。

読解は苦手、という生徒さんは少なくありません。それでも、興味を持てる内容や、あまり長くなくて比較的易しい文であれば読める生徒さんもいます。ですから、苦手意識を取り除くためには、ハードルを低くして読みやすい内容・文章から始めるのがよいでしょう。

読解問題に抵抗はないが、なかなか高得点がとれない、という生徒さんもいます。どこでつまづいているのかを調べるために、いくつか実験的な指導を行いました。

まずは、本文が正しく読み取れているかどうかを確認するために、全部和訳してもらいました。これは大変時間のかかる作業ですが、2人の生徒さんにお願いしました。もちろん、辞書は使いません。分からない語句は文脈から意味を推測するか、分からないものとしてそのまま読み進めて(和訳して)もらいました。

2人とも、分からない語句の部分は(  )とするか、推測した意味で訳していましたが、全体としては80~90%正しく理解できていましたし、要点も把握できていました。

また、キーワードとなる重要な語句でない場合は、意味が分からなくても正答を選べることが分かりました。ある読解問題は4題ありましたが、そのどれも語句の意味が分からなかったせいで誤答したものはありませんでした。

では、何が問題なのでしょう。本文の内容はほぼ理解できているのに、何故全問正解できないのでしょう。

そこで次に各問題の選択肢(いずれも選択肢は4つあります)を一つずつ訳してもらいました。多少分からない部分もありましたが、こちらもおおよその意味は把握できていました。

実際に問題を解いてもらったところ、誤答した箇所は、正しい選択肢が本文中のどこを指しているのか見つけられないのが原因だと分かりました。つまり、選択肢の文章と、本文中の文章とを結びつけることができなかったのです。

これは、本文中の文章の語彙や表現が選択肢の文には使われておらず、類義表現や言い換えになっていたり、段落のほぼ全体を要約した文になっていたりするためだ、ということも分かりました。

つまり、単純に本文中の語句を含む選択肢が正答だとは言えない出題になっているのです。逆に、選択肢に本文中の語句が含まれていても、本文中に記されていない事柄や情報まで含まれている選択肢は正解ではありません。その点に注意する必要があります。

英検準1級~1級、大学の共通テストの読解問題は、このように一筋縄ではいかないものが多く、厄介です。ですから、本文を正しく理解することはもちろんですが、選択肢一つ一つをしっかり読み取って、それを本文中の該当箇所と結びつけられる力を身に付けることがとても大切になってきます。

今回は抽象的な説明で分かりにくかったかもしれません。次回は、具体例を挙げて、もう少し分かりやすく解説してみたいと思います。

みなさん、良いお年をお迎えください!

2024年12月22日日曜日

Let off steam

 アメリカのドラマを観ていたら、気になるセリフが出てきました。前にもどこかで耳にしたことのある表現です。

"Everyone wants to let some steam off."

初めて"let (some) steam off"を聞いたとき、steamは蒸気とか湯気という意味だから、頭から湯気を出している人をイメージして、「怒りを表に出す」といった意味かな?と思いました。もちろん、それは間違い!

正しくは、「ストレスを発散する」「鬱憤を晴らす」という意味です。

誰でも時にはストレスを発散したくなりますよね!

Merriam-Webster(オンライン辞書)には次のような例文がありました。

Let off steam

She jogs after work to let off steam.

let steam offでもlet off steamでも良いみたいですね。


2024年12月4日水曜日

ハワイ州公立図書館からのE-News

 ハワイには2015年から2016年にかけて7か月ほど住んでいました。読書好きなので、ホノルルにある公立図書館で利用カードを作り、ほぼ毎週通ったものでした。そのときのカードは記念として今でもとっておいてあります。


そのハワイ州公立図書館から時々E-Newsが届きます。今回はカード更新のおすすめがきていました。そうか、図書館にはわたしがハワイを去ることを知らせずにいたから、今でもハワイ在住の利用者の一人として認識されているのでしょうね。

このE-Newsでわたしが特に楽しみにしているのが、こちら。

https://www.librarieshawaii.org/read/

ハワイ州公立図書館の推薦書籍が毎月更新されるページです。ざっとみるとミステリーやスリラーものが多いですね。

わたしは、遡って8月のお薦めにあった2冊をオンライン注文することにしました。読み終えたらこちらで感想を記事にしたいと思います。

2024年11月13日水曜日

間違いやすい"suggest"(提案する)の使い方

レッスンで英検2級二次試験(面接)の対策をしていたとき、 生徒さんから「~を提案するという意味でsuggestを使いたいんですが、どんなふうに文章を作ったらよいでしょうか」という質問を受けました。

実は、わたしもこの"suggest"にちょっと苦手意識があります。(教える立場の人間がこんなこと言ってはよくないかもしれませんが、知ったかぶりはもっといけないので・・・。)

そこで、愛用のcambridge dictionaryで確認してみました。

https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/suggest

suggestの場合、後に続くのは動名詞(ing form)のみ、不定詞(to-infinitive)は使えない!と明記してありますね。

例えば、あのイタリアンレストランで昼食をとろうと提案した。の場合、

I suggested having lunch at the Italian restaurant.が正しく、

I suggested to have lunch~は間違い、ということです。

しかし、混乱しやすいのは動名詞か不定詞か、というよりも、that節の場合です。

面接の第2問は、3コママンガの状況を描写するものですが、ここに一人が相手に~することを提案する、という場面がよく登場します。そこで、生徒さん達は"suggest"を使おうと思うのですが、その後が思い浮かばず困ってしまう、というケースが多々あります。

上のように動名詞を使えば簡単なのですが、何故かほとんどの生徒さんは"that"節を使いたがるんですね。

その場合、提案したのが過去であってもthat以下の動詞は過去形ではなく原形(現在形ではなく動詞の原形です)になる、ということに注意しなくてはいけません。

つまり、彼は、昼食の後で公園を散歩しようと提案した、という文は、

He suggested that they take a walk in the park after lunch. となります。

では、次の場合はどうでしょう。彼は、彼女に早く寝るよう提案した。

He suggested that she go to bed early.

that以下の動詞は原形を使うので、goesではなくgoになる点に注意しましょう。

なんだかややこしくて混乱しそうですね。じっくり考えて文章にする時ならまだしも、面接のこの問題は20秒で考えをまとめて描写しなくてはいけない。それはなかなか大変!

ですから、わたしとしては"suggest + 動名詞"を使うのがよいよ、と提案したいところです。 

2024年10月22日火曜日

 Netlifxで放映中の「リンカーン弁護士」"The Lincoln Lawyer"が面白くてぐいぐい引き込まれます。

https://www.netflix.com/jp/title/81303831

今日は、さきほど観た回(シーズン3の第4回)に登場したセリフ、"Something doesn't add up"について解説してみたいと思います。

弁護士ミッキーが法律事務所のスタッフと担当事例について検討します。そして、様々な状況を考慮し、あれもこれも証拠につながりそうに思えるけれど、それでも何かおかしい、腑に落ちないとなって、"Something doesn't add up."と言うのです。

別の場面では、ミッキーがかつて弁護士だった友人に担当事例について相談したとき、その友人が"This doesn't add up."と彼に言います。

add upの基本語義は「合計する」ですが、口語表現として「意味をなす、納得する」があるので、その否定形で「納得できない、腑に落ちない、つじつまが合わない」といった意味になりますね。

法廷ドラマに興味があり、いろいろと観てきましたが、この「リンカーン弁護士」は登場人物が魅力的なうえ、ロサンゼルスが舞台なので、とても刺激的でわくわくします。ただ、音声だけだとセリフが早口なうえに専門用語がぽんぽん飛び交うので、わたしは英語の字幕と照らし合わせながら観て、それでやっと内容が理解できるという感じです。法廷ドラマの英語はハードルが高いです 笑。




2024年10月10日木曜日

Be my guest

 英語圏のドラマは会話表現を覚えるのに最適な教材です!

今回も面白い表現をご紹介します。アメリカで暮らしていたとき何度か耳にした"Be my guest"です。

直訳すれば「わたしのお客様になってください=おもてなしします」ですが、そこから「どうぞ~してください」といった意味で使われます。

例えば、わたしが愛用するcambridge online dictionaryを見ると、https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/be-my-guest

"Can I try out your new bicycle?" (あなたの新しい自転車に乗ってみてもいい?)

"Be my guest"(いいわよ、どうぞ)

という会話が例文として記されています。


一方、同じ表現でもこんなふうに皮肉を込めることができるんですね。こちらはアメリカのドラマから。

父親の暴走を心配した息子が、父親の秘書(兼愛人)にこう言います。

"We are really just going to let this happen?"

(まさか、このまま父の好きなようにさせるわけはないよね?)

それに対して秘書(兼愛人)は皮肉を込めて、

"If you can change his mind, be my guest."

(あの人の考えを翻せると思うなら、どうぞお好きなように)

と返します。

あんなに頑固で強引な人だから、まず無理でしょう、と皮肉っているわけですね。

ユーモアのセンスある皮肉、大好きです 笑。

2024年9月29日日曜日

使える英語の力を身に付ける

 今日は、今までの英語指導経験を基に気づいたことを書いてみたいと思います。

言葉は大きく分けて、理解できるものと使用できるものの二つがあります。これは日本語や英語に限らず、あらゆる言語に当てはまることです。

「読解はまあまあだけど、英作文が苦手。」

「相手の言っていることはなんとなく分かるけど、返事をしたくても言葉が出てこない。」

上のどちらにも共通しているのが、「理解語彙」数のほうが「使用語彙」数を上回っている、ということですね。わたしは母国語である日本語であっても、こんなふうに感じることがあります。それだけ、自ら言葉を駆使して相手に意思を伝えたり情報を発信することがいかに難しいことか、ということなのでしょう。

まして英語は日本語と違い、日常生活の中で見聞きする機会がほとんどありません。となると、意識的に英語の本を読んだりネットで英語の動画を見たりする形で、英語にもっと慣れ親しむということが大切になってきます。

そうすることで、英語のリズムやパターンが自然と掴めるようになり、それによって応用力が身についてきます。応用力が養われれば、理解できる単語や熟語だけでなく、自分で使えるものも増えてきます。

一番確実なのは、気に入った英語の文章を丸暗記することです。好きな小説の一節や好きな歌の歌詞を覚えて、暗唱するということは、日本語ではよく行っていると思いますが、それと同じことです。

ネットや書物でさまざまな英文に触れることは、単語・熟語の意味だけでなく、その役割についても理解を深めることができます。そうすれば、自分で英文を作成する際、なんかおかしいなと気になるところは見直し、単語と単語の結びつきや並び方の間違えに気づいて訂正できる力もつきます。

 例えば、前置詞は単語の前に置くのが原則で(文末に来る表現もありますが)、何かに働きかける動詞(他動詞)には必ずその後に目的語が続く、といった規則。時制(現在、過去、未来など)や単数・複数の区別といった基本的な決まりは、多数の英文に触れ、パターンをしっかり把握することで、きちんと守れるようになります。

長文になりましたが、英語の応用力を高め、理解できるだけでなく自ら使える英語力を定着させるために大切なことをまとめてみました。参考になれば幸いです!

2024年9月11日水曜日

You are gonna kill it

 アメリカのドラマを観ていたら、こんなセリフが出てきました。

"You are gonna kill it."

といっても、決して殺人を計画しているわけではありません。仕事の新しいプロジェクトに取り組む妻に対し、夫がこのように言葉かけをしているので、

「(きみは)大成功するだろう」

といった意味になります。

オンラインケンブリッジ辞書によれば、

"kill it"はイディオムで、To do something extremely well: 何かを非常にうまくやること(大成功すること)となっています。

それにしても、killという言葉にこんな肯定的な意味もあるとは、ちょっとびっくりしますね 笑。


2024年8月25日日曜日

Fight or flight

 時々耳にする表現に、"Fight or flight"があります。さきほど見ていたアメリカのドラマにも、セリフの一部に使われていました。

online cambridge dictionaryによれば、

used to describe the reaction that people have to a dangerous situation, that makes them either stay and deal with it, or run away:

つまり、危険な状況に陥ったとき、それと向き合って対処するか(戦うか)、あるいは逃げるか、という反応を示すことを表しているんですね。

日本語で「戦うか逃げるか」としてしまうと、意味は通じるものの、迫力がなんとなく薄まってしまいます。

そこを一工夫して、「闘争か逃走か」とすると、急に生き生きとしてきませんか?

英語がどちらの単語も"f"で始まり、韻を踏んでいる。それならば、日本語も韻を踏んでみましょう、ということで出来たのが「闘争か逃走か」の表現ですね。考え付いた人に拍手を送りたいです!

2024年8月18日日曜日

I'm done!

アメリカで言語療法の仕事をしていたとき、"done"の新しい使い方を知りました。それまでは、doneはdoの過去分詞という理解しかなかったので、え!?という感じでした。

まず、幼い子への言語発達支援活動で必ず使う表現に、"All done"があります。

これは、おもちゃなどで遊んでいる子に、「もう終わりだよ(お片付けの時間だよ)」と声掛けをするときの決まり文句です。このdoneは過去分詞ではなくて、形容詞。

同僚が、ある人に対して愛想を尽かし、もうあの人とは関わらないわ!という意味で"I'm done."と きっぱり言ったときのdoneも形容詞。

なるほど~。日本にいたときは形容詞としてのdoneを使ったことも耳にしたこともなかったので、目からうろこが落ちました!

形容詞のdoneの意味は、「終わり」だけでなく、文脈によって「これ以上は無理」「もう止めた」「疲れた」「うんざり」など、様々な感情を表現する便利な単語です。

わたしが愛用するオンラインのケンブリッジ辞書にも、過去分詞と形容詞のdoneの語義と例文が載っていますので、ご参照くださいね。↓にリンクを貼りました。

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/done

2024年7月21日日曜日

Congrats!

中学3年生の生徒さんが英検準2級に合格しました!あまり自信がなかったというだけに、合格通知を手にとても嬉しそうでした。本当に良かったですね!!

英検合格おめでとうございます、を英語で言うと、

Congratulations on passing the EIKEN test!

になります。試験というとexam (examination)かな、と思ったのですが、日本英語検定協会のウェブサイトにはEIKEN Testとあります。

大学入試の場合は、college entrance exam (examination)なので、合格をお祝いするときは、

Congratulations on passing the college entrance exam!

と言えますね。

アメリカの場合、日本の入試制度と異なり、事前にSATまたはACT試験を受け、各大学の受験要綱に沿ってエッセイを書いたりその他必要な書類をそろえて提出し、合格通知を待つ、という形になります。そのため、試験に合格したというより大学入学を許可されたことを祝うという表現になります。

Congratulations on your acceptance to ABCDE university!

のように。

ちなみに、Congratulations!は長いので、短くCongrats!とすることもあります。

この生徒さんは来年初め、高校受験にのぞみます。

Congrats on passing the high school entrace exam!とお祝いできることを今から楽しみにしています!

2024年7月13日土曜日

I've got your back

 バイデン大統領が言い間違えなどの失言が相次ぎ、民主党議員の間で大統領選からの撤退を求める声が上がっています。そんな厳しい状況のなか、バイデン大統領の支持者達は声をそろえて、

"We've got your back!  We've got your back!"

と連呼している様子がニュースで流れました。

We/I (have) got your back. (現在完了形の"have"を省くことも多いです。)

あなたの背中を支えます。

つまり、「援護する」「味方する」「サポートする」という意味になります。

Don't worry. I've got your back!

安心して。わたしがついているわよ!

こんなふうにかっこよく大切な人をサポートしたいですね。



2024年7月4日木曜日

It's been too long.

久しぶり、という感覚は、人によって異なるかもしれませんが、数か月程度会っていなかった人に対しては、

 It's been a while.

ということが多いです。

口語表現では、

Long time no see.

と言うのもありますね。カジュアルに響く表現です。

では、もう何年も会っていなかった、という場合はどうでしょう。

It's been too long!

"too long"とすることで、

久しぶりね!前に会ったのは何年前だったかしら?

というニュアンスが出ます。

また、こちらの表現も使われますね。

I haven't seen you in years.  

久しぶり。もう何年も会っていなかったわね。